分野別詳細情報

2. 地球温暖化対策

2012年3月4日
   『2℃の目標はなお実現可能
     -ドイツのマックス・プランク気象学研究所が新しい地球温暖
     化のシミュレーション結果を発表』
    ドイツの国営ラジオ放送 DLF
    2012年2月24日放送
    番組名:環境と消費者(Umwelt und Verbraucher)

    独文和訳資料提供サービス

温暖化ガスに地球規模できびしい排出規制が要求されるが、地球の温暖化を産業革命の開始前のレベルに比べて2℃未満に抑えることは、まだ可能性があるという結論をドイツのマックス・プランク気象学研究所が新しいシミュレーションに基づいて、2012年2月23日の記者会見で発表したので、その概要を紹介する。要求される排出規制の内容ももちろん具体的に述べる。さらに、その排出規制が遵守されない場合に、気象および生物界に及ぶ影響についても言及する。この結果は、2013年に発表されるIPCC第5次評価報告書に取り入れられる。

このシミュレーション結果は同研究所のスーパーコンピュータの能力の 1/4 を2年間使用して得られたもの。ドイツのマックス・プランク研究所については、http://goo.gl/TfgLI を参照。

原文2頁+訳文2頁(A4サイズ)
資料番号 M-1430

2011年8月29日

『カーエアコン用の新しい冷媒 - 環境団体は安全性を心配』
    ドイツの国営ラジオ放送 DLF
    2011年8月24日放送
    番組名:環境と消費者(Umwelt und Verbraucher)

    独文和訳資料提供サービス

 

カーエアコンのために従来使用されてきた冷媒は環境負荷が問題視されている。そのために自動車産業は代替品を探し、それを見つけた。しかし、環境団体は安全性を心配する。

EU規制によると、2017年からは、GWP(地球温暖化係数)がすべての新車で 150 を超えてはならない。

ドイツ自動車工業会 VDA は、それに対応する冷媒として、テトラフロロプロペン 1234yf の採用を決定した。しかし、環境団体とドイツ連邦環境庁(UBA)はその安全性に疑問を表明している。この番組は、その論争の内容を報告する。

なお、中西準子氏が、カーエアコン用の冷媒開発に関して、「日本はなぜ、開発競争に遅れたのか?」というコメントをブログで述べて、《日本は環境保全に役立つ新規物質の開発に遅れてしまう》ことを憂慮しているので参照されたい: http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak391_395.html

原文2頁+訳文2頁(A4サイズ)
資料番号 M-1352

2011年1月20日

『すぐにできるあなたの気候保全対策』
    ドイツの緑の党(http://www.gruene.de/)
    2009年3月6日
    独文和訳資料提供サービス


ドイツの政党のうちで環境保全にもっとも熱心なのは「緑の党」だが、この政党が、国民のだれでも、すぐにできる、101項目の、日常生活での気候保全対策の実行を呼びかけているので、その全項目を訳出する。日本の皆様もすぐに実行できる項目がたくさんあって参考になるのでは。

ドイツ語原文は:
http://www.gruene.de/einzelansicht/artikel/dein-klimaschutz-sofortprogramm.html

次にそのいくつかをサンプルとして示す:
(1) 地域の製品を買おう。スーパーではラベルをよく見よう。そのジュースは遠方で生産されて、長距離を輸送された製品なのでは。
(2) 季節の製品を買おう。1月にイチゴというのは大きな贅沢。そのために南半球から輸送されたのなら、環境が犠牲になっているはずだ。
(3) 肉食を減らそう。牛を大きくするのに必要な飼料の栄養価値のトータルは、その牛の肉の栄養価値をはるかに上回る。
    
                       ・・・・・・・・
                       
(99) タイヤの空気圧を調べよう。適正な空気圧は、タイヤの摩擦抵抗を減らす。
(100) 正しい車を買おう。次の車のときには燃費とエミッション値に気をつけよう。※ 車関係だけで12項目。
(101) インターネットで検索するときには、検索マシンとして、
      エコシア http://www.ecosia.org/index.php?sc=jp&sl=ja&
を利用しよう。これのサーバーは100%エコ電力を使っているばかりでなく、一回利用する毎に熱帯雨林の保護のために寄付金が集まる。

全項目を通読したが、「原発は発電時にはCO2を出さないので、原発の普及・推進に協力しよう」という趣旨の項目は見当たらない。

原文7頁+訳文7頁(いずれもA4サイズ)
資料番号 M-1237

2010年12月18日  

『大きな変化も小さな変化からはじまる:インターネットでサーフして、再生可能エネルギーを利用する』

 

ドイチェ・テレコムの広告
掲載誌: 2010年12月発売の雑誌 “ZEIT WISSEN FREUNDSCHAFT”*)
掲載場所:表紙裏の見開き
独文和訳資料提供サービス

 

 

ヨットの浮かぶ静かな海に林立するオフショア風力発電の風車群の美しい写真。写真の大きさは雑誌2頁の全紙大。そこに標題の文章が掲げられ、その下にそれを説明するすこし小さい活字の文章が3行ほど。

ドイツでは再生可能エネルギー発電が電力供給量の約16%に達しており、電力市場が自由化されているので、消費者は100%再生可能エネルギー発電の電力を選択して購入できることは、お知らせ No.438 の資料 M-1205 私の脱原発で報告した(2010年10月6日)。

この状況を活用して、ドイツ鉄道がCO2フリーの「環境プラス乗車券」という商品を2009年1月から発売していることは、お知らせ No.440 の資料 M-1211 (この項目のすぐ下に掲載)で報告した(2010年10月30日)。

今度はドイツ最大の電話会社ドイチェ・テレコムが、水力、風力そして太陽光から得られる電力だけを利用していることを強調し、当社のサービスを利用するならば、気候保全につながる、という趣旨の宣伝攻勢に乗り出した。これは、ドイツ国民の85%が再生可能エネルギーへの乗換えを支持する**)という国民の環境意識に直接アピールするPRと言えよう。

*): この雑誌は最新の学問の成果を一般の読者に分かりやすく紹介する内容で、読者はインテリ層。
**): 報告書「ドイツ国民の環境意識 2010」のp.11(2010年12月16日、連邦環境庁(UBA)発表)

原文2頁(サイズ:208mm x 262mm)+訳文1頁(A4サイズ)
資料番号 M-1226

2010年10月30日

   『環境プラス乗車券でCO2フリーの出張旅行
    - ドイツ鉄道の大口顧客のためのサービス』
    発表者:ドイツ鉄道(DB)
    独文和訳資料提供サービス


ドイツでは再生可能エネルギー発電が電力供給量の約16%に達しており、電力市場が自由化されているので、消費者は100%再生可能エネルギー発電の電力を選択して購入できることは、お知らせ No.438 の資料 M-1205 で報告した(2010年10月6日)。

この状況を活用して、ドイツ鉄道がCO2フリーの「環境プラス乗車券」という商品を2009年1月から発売しているので、その案内を訳出する。これの中身は、100%再生可能エネルギー電力乗車券である。当面は大口顧客だけにこのサービスを提供している。

この乗車券の価格は普通の乗車券のそれよりも、1%高くなる。例えば、フランクフルト、ベルリン間(約540km)の場合には、価格の差は、76セント(約85円相当)である。

ドイツ連邦政府は2010年10月29日付で、すべての連邦政府職員の鉄道出張には、このサービスを利用すると発表した。交通分野のCO2放出はドイツの全CO2放出の約18%を占める大放出源なので、このサービスは国の温暖化対策のために有意義とのこと。

日本でも電力市場を自由化すれば、JRは100%原発電力乗車券を提供できるようになり、原発推進路線の日本政府は政府職員の鉄道出張にはこれの利用を義務付けることもできるのだが。

参考:日本政府はいずれ枯渇するウラン燃料を基にする原発推進路線なのに対して、ドイツ政府は未来永劫にわたって枯渇しない再生可能エネルギーを推進し、脱原発を目指す路線をとる。

原文1頁+訳文2頁(いずれもA4サイズ)
資料番号 M-1211

2010年9月18日

  『ベルギーの小都市ハッセルトでは、市営バスの無料化で町おこし
    - 導入後10年で、利用者数は13倍に』
    報道メディア:ドイツの公営TV局WDR
    放映日:2010年5月4日~
    この日に放映されたが、それ以降は、WDRのhpで次のリンクにより常時、視聴可能(6m5s):

    http://www.wdr.de/tv/servicezeit/sendungsbeitraege/2010/kw18/0504/02_gratis_busfahren.jsp

 

ベルギーの首都ブラッセルの東約80kmに位置する、フランドル地方の人口7万人の商業都市ハッセルトでは、1996年に市営バスを無料化した。当時、市の中心部の交通渋滞が激しくなり、その解決のためには、三番目の環状道路の建設が必要と言われていた。しかし市の財政は苦しく、そのための巨額の費用の捻出は不可能であった。そこで当時の市長のアイディアで、市営バスを無料化した。これにより次のような効果が得られた:
*市の中心部の交通渋滞が解消した、
*市の中心部の通りを4車線から2車線に変更し、その分、歩道を広くし、そこに街路樹を植え、ベンチを置き、快適なブールバールとした、
*導入後10年で、市営バスの利用者数は13倍になり、市の中心部の訪問者の数は30%増加し、小売業の売上が増えた。

ハッセルト市のhpでは次のURLにて、英語の情報“Free city busses”を入手できる:
http://toerisme.hasselt.be/en/content/4404/mit-dem-bus.html

ハッセルト市のこの成功は、欧州の交通関係者の間では有名となり、ドイツの2つの小都市リュッベンとテンプリンでも市営バスが無料化されている。ハッセルト市からすぐ近くのドイツの中都市アーヘンでは経済的理由から無料化は断念したが、市営バスの利用料金を一律、1ユーロ(約111円)として好評である。

原文2頁+訳文4頁(いずれもA4サイズ)
資料番号 M-1204

2010年8月5日

CO2マラソン最終報告書
    発表者:ドイツ自動車クラブ(ADAC)
    発表:ADAC Motorwelt (ADAC 機関誌), 2010年5月号, p. 64-66

    独文和訳資料提供サービス

ドイツの自動車ドライバーをサポートする組織ADAC(日本のJAFに相当)が、現在のドイツ市場で販売されているエコカー6機種を半年にわたって30人をこえるドライバーによってドイツの路上を合
計で107,000km走行させて、燃費を実測し、それを基に、kmあたりのCO2排出量gを算出した。

エコカー6機種は次のとおり:
*Honda Insight 1.3i-DSI Hybrid(マイルド・ハイブリッド車)
*Toyota Prius 1.8 Hybrid(フル・ハイブリッド車)
*VW Passat 1.4 TSI EcoFuel(圧縮天然ガスCNGとガソリンの両用車)
*Mercedes C250 CDI BlueEfficiency(省エネ・ディーゼル車)
*Kia Cee'd SW 1.6 ISG(アイドリングなしのガソリン車)
*Chevrolet Aveo 1.2 Ecologic(液化石油ガスLPGとガソリンの両用車)

これを今回のロードテストの結果によって、CO2排出量の少ない順に並べ替えると次のとおり(右側にはドイツでのユーロ価格を示す):
①VW Passat 1.4 TSI EcoFuel             30 525 EUR
②Chevrolet Aveo 1.2 Ecologic            15 640 EUR
③Honda Insight 1.3i-DSI Hybrid          22 600 EUR
④Toyota Prius 1.8 Hybrid                  28 750 EUR
⑤Kia Cee'd SW 1.6 ISG                     20 275 EUR
⑥Mercedes C250 CDI BlueEfficiency    40 882 EUR。

 

ハイブリッド車のCO2排出量では、インサイトが鼻の差でプリウスを抑える。インサイトの値段がプリウスのそれよりも、6150 Euro(~ 698,080 Yen)も安いことを考えると、これは驚くべき事実と言えよう。

 

なお、記事のうちで、表とグラフ(詳細データ)だけを訳出し、テキストは訳出しない。※ テキスト訳出をご希望の場合には見積もりますので、ご一報ください。

原文3頁+訳文3頁(いずれもA4サイズ)
資料番号 M-1198

2009年11月2日

ドイツの新連立政権 CDU-CSU-FDP の連立協定書の第4.2章『気候保全、エネルギーと環境』
連立協定書の成立日:2009年10月26日

独文和訳資料提供サービス

 

日本の民主党、社会民主党および国民新党の「三党連立政権合意書」が全5頁にすぎないのに対して、このほど成立したドイツのキリスト教民主同盟(CDU)、キリスト教社会同盟(CSU)および自由民主党(FDP)からなる新連立政権の連立協定書は全134頁あり、今後4年間の任期中のドイツ政府の施政方針を詳細に規定する。その中から、第4.2章『気候保全、エネルギーと環境』(全6頁)を訳出し、提供する。

気候保全の大目標は地球温暖化を産業革命前と比べて2℃以下に抑えることにあり、ドイツはそのための最大限の貢献として、温暖化ガスの放出を2020年までに1990年比で40%削減する。これの実現に向けて、あらゆるエネルギー政策的可能性(その構成要素は下記の第4.2章の小項目リストを参照)を総動員し、国を挙げて努力する。しかし、そうはいっても、前政権が導入した新規原発建設禁止を堅持する点はドイツの特長。この連立協定書は原子力エネルギーはいずれ再生可能エネルギーで代替されるべきであり、その代替が完了するまでの橋渡しの技術にすぎないと定義する。この理解は前政権のそれを踏襲するが、前政権が代替完了までの時間を32年以内と定めたのに対し、新政権はこの32年間という期限を廃止した(原発操業年数の延長)。しかし、原発の操業年数は無限には延長しえないので、新規原発建設禁止は、新政権が旧政権の導入した脱原発路線を踏襲することを意味する。

第4.2章の小項目リスト:
気候保全、エネルギーミックス、再生可能エネルギー、エネルギー効率、既存建物の断熱化と熱領域での再生可能エネルギーの利用、石炭とCCS、原子力エネルギー、使用済み核燃料の最終貯蔵、エネルギー・インフラ、エネルギー市場での競争、エネルギー研究・貯蔵・モビリティ、エネルギー外交

エネルギー・インフラの項目ではスマート・グリッドを目指すことに触れる。モビリティの項目では電気自動車に触れる。エネルギー外交の項目ではサハラ砂漠でのデザーテック・プロジェクト(CSP発電)を積極的に支持すると述べる。

原文6頁+訳文6頁
資料番号 M-1163

2009年9月7日

商品とサービスに関する統一的な『CO2フットプリント』
ドイツ連邦環境省プレスリリース(223/09)
発表日:2009年7月2日

独文和訳資料提供サービス

ドイツでは連邦環境省(BMU)の委託を受けてフライブルクにあるエコ・インスチチュート(民間の環境コンサルティング企業 http://www.oeko.de)が、製品(商品)とサービスに関するCO2収
支を将来、統一的に表示する方法に関する素案を作成した。このCO2収支は、Product Carbon Footprints とも呼ばれる。さらに、BMU、UBA(連邦環境庁)、エコ・インスチチュートおよび一部の民間企業が共同して、これに関するマニュアルを作成中である。一部の民間企業とは次の企業:
*BASF(現在、世界最大の化学企業、本社はドイツ)
*dm(ドイツで第二位のドラッグストアのチェーン店)
*ROYAL  DSM  N.V.(オランダの化学企業)
*FROSTA  AG(ドイツの冷凍食品企業)
*HENKEL(洗剤、接着剤で有名なドイツの化学企業)
*REWE(欧州でも有数のスーパーマーケット企業、本社はドイツ)
*TCHIBO(ドイツのコーヒー製造・販売企業)
*TENGELMANN(ドイツで有数のスーパーマーケット企業)
*TETRA  PAK(食品用紙容器の開発・製造を主たる業務とす
るスウェーデンで設立された国際企業のドイツ現地法人)
*Deutsche  Telekom(ドイツの通信企業)
*WWF(世界で有数の自然保護団体)。
※ 外国企業および外国企業のドイツ現地法人も参加している。

このプレスリリースはドイツ政府のカーボンフットプリントに関する基本的な考え方を述べるとともに、ドイツのブルーエンジェルとの関連にも言及する。ブルーエンジェルとの関連に関しては、このプレス
リリースがリンクを貼っている、UBAのブルーエンジェル課作成の文書“Carbon Footprint Project”(独文)をも併せて訳出する。

原文3頁+訳文3頁
資料番号 M-1155

2009年7月28日

ネイチャー (Nature)誌に掲載された論文『地球温暖化を2℃に抑えるために必要な温暖化ガス排出目標』の紹介

   ネイチャー誌発表日:2009年4月30日

   日本語報告書提供サービス

 

主要8ヵ国(G8)に新興国などを加えた主要経済国フォーラム(MEF - Major Economies Forum)がイタリアのラクイラで2009年7月9日に開かれ、地球温暖化対策の首脳宣言を採択した。この宣言の枠内で参加国は、「産業革命以前からの気温上昇を2℃以内に抑える」との認識で一致した。日本だけはこの認識に不一致であったとは報道されていないので、日本政府もこの認識に賛同したと考えられる。なお、世界では100ヵ国以上がこの認識といわれる。

すべての参加国がこの認識で一致したのはよいが、果たしてこの認識が温暖化ガス排出目標にとって具体的に何を意味するかを承知した上で、賛同したのであろうか。

じつは、このラクイラ宣言の2ヵ月前に、世界で最も権威のある総合学術雑誌のひとつである英国のネイチャー誌にまさにこのテーマの論文が掲載されていたので、その内容を報告書にまとめる。この論文はドイツ、英国、スイスの8人の研究者が3年越しで研究した成果をまとめる。

その一連の結論のうちの二つを次に紹介する:
1) 気温上昇が2℃を超えるリスクが25%に抑えられるべきとすれば、温暖化ガスの排出は1990年比で、2050年までに50%以上削減されなければならない。
2) 2000~2050年の間に二酸化炭素(CO2)の排出量が1兆トンであれば、75%の確率で気温上昇が2℃以内になるが、2006年までにすでに4分の1近くの2300億トン以上を出していると試算。2100年までに気温上昇を2℃以内に抑えるためには、採掘可能な石油や天然ガス、石炭
の埋蔵量のうち3分の1しか消費できない。この化石燃料は、現在の消費ペースではあと20年で燃やし尽くしてしまう量にあたる。

1)については、削減分 50% (1990-2050)を各国に“公平に負荷配分”する計算方法がコペンハーゲンの COP15 に向けて準備中である。日本政府の中期削減目標 8% (1990-2020, 発表 2009/6/6)が、国際社会から公平な負荷配分の結果と認定されるかどうかが注目される。ちなみに、ドイツ政府の中期削減目標は 40% (1990-2020)。

2)については、これは現代産業社会が20年後には低炭素社会どころか、無炭素社会に移行しなければならないことを意味しており、これはエネルギー業界、素材製造業界などに深刻な影響を与える。

このような状況への焦眉の対応をテーマに米英独の学者とVIPが2009/6/8-10にドイツで“THE GREAT TRANSFORMATION - CLIMATE CHANGE AS CULTURAL CHANGE”というタイトルのフォーラムを開いて、検討を開始した。これには Obama - Biden Transition Project の共同議長のジョン・ポデスタ氏(米国)も参加して、基調講演を行った。このフォーラムの要点は、地球環境の破滅の防止すなわち、気温上昇2℃以下の死守のためには、すべての分野の人智を結集して、意識の変革で対処する必要を説く点にある。

また本報告書には、次記の関連情報リンクを記載する:
*ネイチャー誌掲載論文の英語原文(この論文ができるだけ多くの読者に読まれるために、論文著者が無償ダウンロード・リンクを用意)、
*この論文に関する26の詳細なQ&Aの英語原文(論文著者が用意)、
*フォーラム“THE GREAT TRANSFORMATION”関係情報(基調講演プレゼンテーション)も含む、詳細なバックグラウンド情報。

日本語報告書3頁
資料番号 M-1153

2009年7月16日

『マハニク連邦環境省次官:日本の気候保全目標はまだ最終的な約束であってはならない』

   ドイツ連邦環境省プレスリリース(183/09)
   発表日:2009年6月10日

   独文和訳資料提供サービス

 

麻生首相が2009年6月10日に、日本の温暖化ガス排出削減の中期目標“2020年までに、1990年比で、8%削減”を発表したが、これに対して、ドイツ連邦環境省は即日、標記のプレスリリースで反応した。これは、日本がこのように小さな削減目標値に固執するならば、2009年12月にコペンハーゲンで行われる COP 15(京都議定書の削減目標値に替わる目標値の設定を予定)が不成功に終わり、地球環境に壊滅的なダメージが避けられなくなる可能性を示唆する。

日本のこの中期目標に対して、欧州連合(EU)の中期目標は、2020年までに、1990年比で、20~30%削減。各国別では、ドイツ40%、イギリス34%、スウェーデン30%、フランス20%など。すなわち、ドイツはEU の中でも急先鋒。※ 製造業のエネルギー効率を示す CO2/GDP では、EU15 は日本の先を行く(資料 M-1130)。

さらに、このプレスリリースは COP 15 に向けたドイツ政府の考え方を説明する。気候保全に関する日本政府の消極性とEUの積極性について、日本は気候保全を重荷として、EUはチャンスとして捉えると説明する。

また、ドイツ経団連(BDI)が、最近、連邦政府に、野心的な気候政策を堅持するように要請したことにも触れる。BDI は独自のアセスメントにより、中期目標 30% 削減ならば、経済的に無理なく実現可能であると結論する。IPCC の科学的要請には目もくれずに、目標値は低いほどよいという日本経団連とは取組みの態度がまるで異なる。これに関しては詳細な脚注で原文を補う。

原文2頁+訳文2頁
資料番号 M-1150

2009年6月15日

  『低炭素社会の指標としての「GDPあたりのCO2排出量」および「GDPあたりの一次エネルギー供給量」の国際比較では日本は世界で最優秀とする経済産業省の棒グラフの検証』
   報告者:望月浩二
   発表:2009年6月10日

   報告書提供サービス

調査目的:上述の二つの指標の国際比較は、ポスト京都の日本の地球温暖化対策のカギとなる事実認識として、日本政府が国の内外での議論の展開のために用いてきた。本報告書はそのために経済産業省が作成し、流布している二つの棒グラフ:
     http://premium.nikkeibp.co.jp/em/report/134/06.shtml
の正当性の検証を目的とする。

調査方法:経済産業省が当該棒グラフ上に出典として挙げている文献:
 IEA (2007),“CO2 emissions from fuel combustion 1971-2005”
からデータソースとなった表を特定し、その表のデータによって、経済産業省の当該棒グラフが両方とも誤りであることを証明し、さらに正しい棒グラフを示す。表の特定から、誤りの証明にいたる検証過程を具体的に本報告書の「詳論」に述べる。

日本語5頁(A4)
資料番号 M-1143

2009年2月3日

『GDPあたりのCO2排出量の国際比較』

   報告者:望月浩二
   発表:2009年2月3日

   日本語報告書提供サービス

一国の地球温暖化対策への取り組みのうちで「省エネ能力」を示すパラメータとして「GDPあたりのCO2排出量」を使うならば、日本は省エネ能力では世界でダントツの首位にあり、2位の欧州連合(EU 27)や米国は日本の約2倍、中国は8倍、ロシアは18倍のエネルギーを使っている、と説く者がいるが本当であろうか。

この説のカラクリは欧州連合として EU 27 を持ってきた点にある。なぜならば、EU 27 というと、新たに欧州連合に加盟したブルガリア、ルーマニア、ポーランドなどの東欧の環境後進国が値を引き上げているから、値は本当に日本の約2倍になる。

しかし、日本とブルガリアを比較することに意味があるであろうか。そこで、EU 15 について「GDPあたりのCO2排出量」の平均値を計算してみると、それはなんと日本の値とまったく同一である。また、EU15 には省エネ能力が日本と同じかまたは日本を上回る国が、8ヵ国もある。つまり、日本は世界のトップ集団の中にはいるが、首位とは言えない。欧州では環境への取り組みが“大らか”といわれるイタリアですら、日本を上回る。また、EU には加盟していないが、スイスの値は日本のそれの半分以下。

日本首位説のような風説に惑わされることなく、現状を正しく認識することが出発点である。

GDPあたりのCO2排出量の計算のためには、CO2排出量は米国エネルギー省の Carbon Dioxide Information Analysis Center - CDIAC(ここは国連にも世界各国の詳細なCO2排出量データを提供する)のhpから、GDP値は、International Monetary Fund - IMF のhpから取り、それらを元にエクセルで kgCO2/GDP in US$ を計算する。また、データ採取と計算の具体的ステップを明記して、読者による検証を可能にする。

なお、「GDPあたりのCO2排出量」で世界の首位を独走するスイスは「国民一人当たりのエネルギー消費」を 2000 ワットに抑える連邦政府奨励プロジェクト"Steps Towards a 2000 Watt Society"を推進中。ちなみに、この値は、日本および欧州各国では 6000 ワット前後。仙人のような生活ではなく、欧州のレベルのごく普通の家庭生活をしても、この値が実現できることをすでに実証済み。問題はその普及である。筆者は現在、スイスのこの取り組みについてレポートを執筆中。

日本語報告書、全3頁(エクセルによる計算結果を含む)
資料番号 M-1130

2008年12月3日

『ドイツは気候保全で成功の道をさらに前進』

   ドイツ連邦環境省プレスリリース
   発表:2008年11月28日

   独文和訳資料提供サービス

 

京都議定書がドイツに割り当てた温暖化ガス排出削減目標は、1990年を基準として 21% 削減であるが、ドイツ政府はこのほど、2007年に 22.4% 削減し、目標を前倒しで超過達成したと発表した。京都議定書は、2008 年から 2012 年までの平均で目標値をクリアすることを要求するが、ドイツがそれを達成することは確実視される。

ガブリエル環境相は記者会見で、「京都は最初の小さなステップに過ぎない。気候の変動に効果的に立ち向えるかどうかは、ポスト京都がカギを握る。」と述べた。

このプレスリリースはドイツの温暖化対策の現状を分野別(交通、廃棄物処理、農業、個人世帯、加工業、発電)に総括する。

背景情報:
・ドイツは資源に乏しい国なので輸出立国である。したがって、ドイツのエネルギー政策の当面の課題は、工業生産力のためのエネルギー確保と脱原発路線(国の方針)と温暖化対策の3つの同時追求である。
・そこで、このプレスリリースは『輸出金額世界一でしかも脱原発路線のドイツが京都議定書に与えられた温暖化ガス排出削減目標を前倒しで超過達成』と表現すると、背景情報も含むことになる。
・脱原発については、2002年から32年間の歳月をかけて脱原発を達成する計画で、すでに2つの原発が操業を終了した。現在のドイツのエネルギー政策の三本柱は、省エネ、コージェネによる効率革命および再生可能エネルギーである。これ関係の情報は当hpの エネルギーの項目を参照。

ドイツ語原文、全1頁+日本語訳文、全2頁
資料番号 M-1122

2007年12月31日

『ニュルンベルクでもエコ電力に切り替え』

報道メディア:ドイツの公営ラジオ放送局“dradio”
報道日:2007年12月31日
番組名:環境と消費者

独文和訳資料提供サービス

 

【概要】

ドイツの都市としては初めてカッセル市(人口約20万)が個人消費者向けの電力を 2007年10月30日からすべて再生可能エネルギー発電に切り替えた。

この切り替えを望月は資料番号 M-1054 で2007年11月1日に速報し、その資料の案内に「果たして、カッセルに倣えという雪崩現象が起きるかどうか」と書いたが、今度は人口約50万のニュルンベルクが2008年1月1日からカッセルに倣うことになったので、その様子を報告する。

ドイツ語原文、全2頁+日本語訳文、全2頁
資料番号 M-1065

 

2007年12月19日

『世界初の貨物帆船がハンブルク港で進水式』

報道メディア:北ドイツ放送(ndr)
発表日:2007年12月15日

独文和訳資料提供サービス

 

【概要】

蒸気機関の発明以後には貨物船も含めて帆船は姿を消していたが、地球温暖化対策が叫ばれ、原油価格がバレルあたり100ドルに近づく昨今、ドイツでは《世界初の貨物帆船》が、連邦大統領夫人の臨席の下で12月15日に進水式を祝った。この船は1月にベネズエラに向けて処女航海に出る。

全長 132 m のこの船の特長は、主機関としてのディーゼル・エンジンをコンピュータ制御のパラグライダ式の帆が助ける点にある。帆の面積が 160 m2 ならば 20%、320 m2 ならば 30% の燃料が節約できる計算とのこと。600 m2 の帆も準備中。

世界の船舶交通が放出するCO2の総量は年間8億トンと推定される。これは世界のCO2放出の 2.7% に相当する。

ドイツ語原文、全2頁+日本語訳文、全3頁
資料番号 M-1063

2007年12月18日

『ドイツ連邦環境省プレスリリース:環境大臣ガブリエルはバリを大きな進歩と評価』

発表日:2007年12月15日

発表者:連邦環境省

独文和訳資料提供サービス

 

【概要】

12月15日にインドネシア・バリ島で閉幕した第13回気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)において、2020年までに工業国は1990年比で25-40%を削減するべきとのロードマップへの明記を求めた欧州連合(EU)の提案は受け入れられなかったが、40%削減の具体計画(資料番号 M-1058)を引っさげて EU の温暖化対策の牽引車を務めるドイツの環境大臣ガブリエルはバリを大きな進歩と評価する声明を発表したので訳出する。

ドイツ語原文、全2頁+日本語訳文、全2頁
資料番号 M-1061

 

2007年12月6日

『ドイツ連邦政府プレスリリース: CO2排出を2020年までに1990年比で40%削減するための具体的対策を閣議決定』

発表日:2007年12月5日

発表者:連邦環境省

独文和訳資料提供サービス

 

【概要】

京都議定書に定めのない2013年以降の新たな枠組み「ポスト京都」を主要議題に、12月3日にインドネシア・バリ島で始まった第13回気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)に臨む日本政府の対処方針は、主要項目について、2020年までに最大で1990年比30%を削減する方針を決めている欧州連合(EU)の「先進国の一層の国別削減目標」の議論を求める方針に対して、日本は、国別目標の設定に難色を示す米国に配慮し、EU の方針には同調しない方針と報道されている。

これに対し、COP13 に向けてドイツ政府は5日、EU の30%削減を超える40%削減を目指す積極的な具体的対策を閣議決定したので、そのプレスリリースを訳出する。この対策は14の法律と政令ならびに7つの具体的措置からなる。

 

ドイツ政府は32年の年月をかけて脱原発を進めており、「原発は気候保全のためにもよくない」(2007年4月24日付の政府プレスリリース=資料番号 M-1051=のタイトル)という考えなので、この対策は原発には一切触れない。なお、ドイツなど欧州6カ国の環境大臣は、2007年10月1日に原子力エネルギーは気候変化の対策にはなりえないという共同声明を出している(資料番号 M-1052)。

 

ドイツ語原文、全1頁+日本語訳文、全1頁
資料番号 M-1058

 

2007年7月7日
『フランス共和国、法令ドラフト:特定の用途のプラスチック材料に植物由来の物質を混ぜ込む義務について』

 

発表日:2007年3月
発表者:フランス政府
仏文和訳資料提供サービス

 

【概要】

フランス政府は、2009年1月1日から特定用途のプラスチック材料に植物由来の物質を混ぜ込む義務を定める法律のドラフトを発表したので、訳出提供する。

 

資料番号:M-1020
納品内容:和訳文(全3頁)、仏語原文(全3頁)

2007年7月7日
『フランス共和国、法令ドラフト:特定の用途のプラスチック材料に植物由来の物質を混ぜ込む義務について』の理由書

 

発表日:2007年3月
発表者:フランス政府
仏文和訳資料提供サービス

 

【概要】

2004年10月に、オランダのユトレヒト大学とドイツのシステム技術と技術革新研究に関するフラウンホーファ研究所(Fhg-ISI)が共同で発表した報告書“Techno-economic Feasibility of Large-scale Production of Bio-based Polymers in Europe (PRO-BIP) ”は、植物由来のプラスチックが石油由来のプラスチックと比べてもつ長所を明らかにするが、フランス政府はこの報告書を引用して、標記の法律を施行する理由を述べる。

目次は次のとおり:

 

1    この法律の問題意識
2    バイオ・プラスチック製の製品の環境的な長所に関する学問的証明
3    この法律を施行する理由
4    予想される対策の効果。

 

資料番号:M-1020-1
納品内容:和訳文(全7頁)、仏語原文(全5頁)