ドイツ・欧州環境規制最新動向

II. 欧州(EU)の環境規制動向 <II-2/2>

EuP指令

EuP指令は、エネルギーを使う製品のエコ設計に関する指令で、成立は2005年。エネルギーを使う製品の環境に優しい設計に関する指令である(ただし、自動車は対象外)。

この指令自体は、要求設定のルール、いわゆる枠組みを定めただけの内容であり、個々の製品に対して拘束力を発揮させるために、製品毎に「実行対策」を制定する仕組みとなっている。2005年7月に欧州委員会が14品日を選び、現在予備調査を行っている段階である(図9)。事務機器やテレビ、CD、冷蔵庫等、日本のメーカーが関係する製品も多い。

(図10)はEuPに関するすべての機関を記したものである。中央が欧州委員会で、そのほかにEUの規格委員会、各国の規格委員会、NGO、産業界などがある。円で囲んだ部分は「実行対策」を定めるにあたって関係する部門である。様々な機関が、実に複雑に関係している。
14品目の製品グループの準備調査は、2007年に一応完成し「実行対策」を制定するのは来年以降の予定となっている。


lPP
IPP(Integrated Product Policy)は、製品製造のLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)、
環境適合設計、エコラベル、グリーン調達、工業規格の各手段を動員して、環境適合製品の市場発展を促進しようという政策である。


今年(2007年)前半に、パイロット・プロジェクトで得られた参加者をモニターし、年末までに
欧州委員会は欧州議会と理事会にIPPの進歩を報告する予定である。また委員会は、いくつかの選ばれた製品分野について、環境的改良の可能性についでの研究結果を報告することが予定されている。